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養子であっても、養子縁組をしているのであれば、相続権はあります。

養子縁組の中でも、特別養子縁組をした場合には、実の親との親子関係がなくなってしまいます。そのため、特別養子縁組をした場合には、実の親の相続をすることはできません。

実子と養子とで相続分配に違いはありません。

遺産分割協議は、相続人全員が揃わないと成立させることができませんので、実子が出てこないとできません。ですが、この場合、あなたやあなたの母親は、実子の財産を管理する不在者財産管理人を選任するよう家庭裁判所に申し立てることができます。その結果、不在者財産管理人が選任されれば、その管理人を参加させることによって遺産分割協議を行うことができます。

養母が亡養父の妻であることを前提としますと、相続人は養母とあなたと２人の養子です。養母の法定相続分は、養子がいてもいなくても、２分の１であることに変わりありませんが、あなたの法定相続分は、２人の養子がいない場合は２分の１ですが、２人の養子がいる場合は、その２分の１をさらに３人で均等に分けるため、６分の１になってしまいます。

養子は、養子縁組の日から、養親の嫡出子（実子）としての身分を取得しますので（民法８０９条）、当然、相続すれば実子同様に相続税の納税義務者となります。
ただ、相続税の計算において、①相続税の基礎控除額、②生命保険金の非課税限度額、③ 死亡退職金の非課税限度額、④相続税の総額の計算については、法定相続人の数を基に行うものとされており、これらの計算をするときの法定相続人の数に含める被相続人の養子の数は、一定数に制限されています。詳しくは、税理士や税務署にご相談ください。

養子縁組をすると、養親と養子との間には法律上の親子関係が発生するので、養子は養親の第１順位の法定相続人となります。そして、養子と実子との間に相続分の差異はありませんので、このケースでは、あなたと他の養子、実子はそれぞれ３分の１ずつの相続分を有することになります。

実子が、被相続人から「生計の資本として」贈与を受けていれば、その分は、特別受益として、相続において考慮されることになりますが（民法９０３条）、単に実家に住んで生活の雑事など面倒を見てもらっていただけでは、「生計の資本として贈与を受けた」とは認められず、相続において特に考慮されないものと考えられます。